第4回 ふんころがしから学ぶ、ニーズを読む大切さ

【 この物語の概要 】

 昆虫は動物の75%を占めている、地球上でもっとも繁栄している生き物です。
 昆虫はどのようにして、それだけの繁栄をしたのでしょう?

 昆虫繁栄の仕組みを、『人間の生き方にどう活かすか?』を、
 おもしろ楽しく紹介しています。

 この物語は、“会議のコンサルティング”を仕事にしている齊藤が、
 ある日、ふらりと立ち寄った昆虫館でのお話です。

 昆虫館の館長は、蟻田さんという巨大なサムライアリです。




【 本編はここからです 】

    - この話は、前回の続きになります  -


齊藤 「で、ではライオンのふんから投入してみます」


   - 投入 -


蟻田 「うーむ、ふんころがしの反応が薄いのぅ」


齊藤 「次に、イヌのふんでいきましょう」


   - 投入 -


蟻田 「うーむ、イヌのふんもそれほど喜んでおらんようじゃ」


齊藤 「最後に馬ふんですね」

    「何となく馬ふんは喜びそうな気もします」


蟻田 「まあ、試してみるがよい」


   - 投入 -


齊藤 「おお!すごい喜んでます!!」


蟻田 「まるで、オイルショック時に見られた、トイレットペーパーの
    買い占めのようでござるな」


    - しばし、ふんを奪い合う様子を観察 -


蟻田 「お主の言った、『馬ふんが一番人気』という予想が
    当たったようでござるな」


齊藤 「ええ、別にうれしくもなんともないですが」


蟻田 「見事当てたお主には、賞品として
    “馬ふん1年分”を贈ってしんぜよう」


齊藤 「いりません!」


蟻田 「さて、ここから、何を感じたのか答えてみよ」


齊藤 「いきなりな質問ですね。 えーと、ふんの中でも、
    ふんころがしにとっては色々とお好みがあるのですね」


蟻田 「浅い!浅すぎるものの見方でござる!」

   「いいか、よく聞くでござるぞ!」

   「ふんころがしには、どのふんが好きか、色々と好みはある」

   「しかし、ふんころがしがどのふんが好きでも、
    人間にはどれも嫌なものでござろう?」


齊藤 「はい、どのふんでも、全くうれしくないです。
    どんな立派にラッピングしてもらっても」


蟻田 「この事は逆に、ふんころがしでも言えるのでござる」

    「さいふを出してみよ」


齊藤 「は? さいふ?」


蟻田 「いーから早く!」

    「どれどれ・・・。中身は1万2千円か」

    「この1万2千円を、こうしてふんころがしの虫かごに入れてみる」


齊藤 「ああ!何て事を!!」

    「あり金の1万2千円が、馬ふんとイヌのふんとライオンのふんに、
     落下したじゃないですか!」


蟻田 「騒ぐな! いーから聞け!!」

    「ホレ、よく見よ」

    「ふんころがしは金になぞ全く興味を持たぬ」

    「お札より、馬のふんを守る事で必死であろう」

    「自分にとって大事なものは、他人にとっも大事なものとは限らんのじゃ」

    「これを見失うと、仕事もうまくいかぬ」

    「上司との関係でもよいし、お客様との関係でも構わない。 
     とにかく、自分の目線を捨て、相手にとって何が必要か
     考えなければならんのでござる」

    「コンビニでもそうであったろう?20年ほど前には、
     コンビニでお茶が売れるなど、誰も思わなかったはずじゃ」


齊藤 「たしかに、昔はお茶は家で飲むものという思いこみがありましたね」


蟻田 「でも実際はどうでござるか? お客の潜在ニーズを読み、
    お茶を売り出したら、ジュースのコーナーにお茶が
    相当な数を占めるようになったではないか」


齊藤 「なるほどですね。確かにこれまでの思いこみにしがみついていると、
    何も発展しないですね」

   「相手が何をほしいのか、しっかりと観察をしないといけないですね」

   「って、お金洗って返して下さい!」


       - 次回に続く -




【 記事作成者 】

 齊藤 正明 (会議コンサルタント)

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