第32回 飛ぶ虫から学ぶ『試行錯誤の大切さ』とは?【後編】

【 前回からの続きです 】


蟻田 「そもそも飛ぶ能力は、敵に追われまくり、
    逃げ場がなくなったので身につけた可能性が高い」

    「または、高いところにある食べ物を食べるため、
     必要に迫られて身につけた能力の可能性もあるでござるな」

    「要は『飛ぶ』ような事をして、余計なエネルギーを使わずに
     生きていかれるなら、飛ばぬ方が効率的でござる」

齊藤 「飛ぶという能力には、『明るい」とか、『前向き』なイメージが
    ありましたが、それを聞くと、何か『悲壮感』を感じさせますね」

    「ちょっと、夢を壊された気分です」

蟻田 「そんな夢は、人間の勝手な妄想じゃ」

    「拙者らアリは、羽を捨てた昆虫でござる」

齊藤 「もともとは羽がある昆虫だったんですか?」

蟻田 「何を言っておる、『アリは、ハチから進化した昆虫』でござるぞ」

齊藤 「へぇ!」

蟻田 「よく見てみよ、プロポーションがそっくりでござろう」


        ↓ アリ
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        ↓ ハチ
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齊藤 「たしかに似てますね」

蟻田 「大昔、ハチの中で、地中に巣を作る種族が出た」

    「地中生活を長く続け、羽と眼がいらなくなったハチが、
     アリになったでござる」

齊藤 「地面に巣を作るハチなんているんですね」

蟻田 「オオスズメバチは、地中に巣を作っておる」

    「『飛ぶ』という事に関しては、人間もなかなかすごいでござるぞ」

齊藤 「どういう意味ですか?」

蟻田 「初めて(動力付きの)飛行機を作ったのは誰だか知っておるの?」

齊藤 「え、ラ、ライト兄弟ですか?」


    ↓ 初飛行に成功したフライヤー号の模型
                       ( 撮影場所: 交通博物館 )
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蟻田 「さよう。 では、ライト兄弟は、いつ飛行機を作ったか知っておるでござるか?」

齊藤 「いえ、知りません」

蟻田 「1903年でござる」

齊藤 「へぇ、まだたった105年ですか」

蟻田 「この歴史的な人類の初フライトはどんなものか知っておるか?」

齊藤 「いや、知らないですけど、きっと、新聞記者とか
     たくさん見守る中だったんでしょうね」

蟻田 「記者などひとりもおらん」

    「ライト兄弟の他は、地元の人が5人しかおらんかった」

    「当時の様子を絵にしたものがある」

齊藤 「あっホントだ・・・」


     ↓ 人類が初フライトに成功した時の絵
                   ( 撮影場所: 交通博物館 )
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蟻田 「しかもこの5人は、ライト兄弟が飛行実験に失敗して、
    ケガをしたらかわいそうだからという理由で集まっただけ」

齊藤 「おそろしく期待されていませんね」

蟻田 「まぁ~この兄弟、当時、世間的に見れば、
    『高校中退の自転車屋』に過ぎぬかったからな」

齊藤 「へぇ~」 ( ゚д゚)

蟻田 「その人類初の初フライトで飛んだ時間、わずか12秒

齊藤 「飛んだというより、落ちたのでは・・・?」 (; ̄д ̄)

蟻田 「非常に微妙なラインじゃろ」

    「そこから105年経った今ではどうじゃ?」

    「今では、1秒に12Km進む乗り物ができておる」

    「この速度、東京 - 大阪間なら、約1分じゃ」

齊藤 「そんな乗り物ありましたっけ?」

蟻田 「アポロ13のような、月ロケットじゃ」

齊藤 「なるほど」

蟻田 「お主は、最初、『いい研修プログラムがなかなかできない』と、
    言っておった」

    「しかし、『人類の飛ぶ歴史』を見ると、最初は作るのが大変だが、
     試行錯誤していると、意外に早く高性能なものができておろう?」

齊藤 「たしかに」

    「105年前は、12秒しか飛ばなかった飛行機が、
     今では、秒速12Kmで飛ぶなんて信じられません」

蟻田 「何事も最初はうまくいかんのじゃ」

    「ライト兄弟だって、初フライトに成功する2年前は
     こんな弱音を吐いておった」


    「人類はこれから1,000年たっても飛ぶことはできないだろう」
                                (兄の発言)


齊藤 「メチャメチャネガティブですね・・・」

    「その2年後に成功するなんて、ちょっと笑えますね」

蟻田 「実に人間らしいじゃろ?」

    「壁にぶつかると、偉大な発明家であっても、凡人のように悩む」

齊藤 「何かうまくいかない自分にも、『もう1回頑張ろう』って、
    言えるような気がしました」

蟻田 「まぁ~、お主の事じゃ、すぐにまた、精神的に墜落するんじゃろうな」

齊藤 「首締めていいですか?」  (`Д´)


              - 次回に続きます -




【 作成者 】

  志縁塾 講師 齊藤 正明 (会議コンサルタント)

  大学卒業後、水産分野の研究開発に従事。

  その研究所は、所長の無理な指示で2割くらいの
  社員が会社を休む環境であった。 

  齊藤自身も、マグロの鮮度保持剤を開発している時、
  所長から、「お前は一度、マグロのすべてを知ってこい」
  と言われ、マグロの遠洋漁業に出され、その後、
  うつ状態で休職。

  個人の能力が発揮できるよう、対等な話し合いの場を
  作るため会議術(ファシリテーション)を学び、
  独自の方法を開発。

  現在、会議コンサルタントして活躍。

  趣味の昆虫採集と、コミュニケーション術を併せた
  コラム、東京京橋昆虫館物語を、ここに連載中。

  ファシリテーター齊藤正明の公式サイトは、
  ここから見られます。





【 近日行うセミナー 】

 志縁塾で、近日行うセミナーについて、ご紹介いたします。
 よろしければいらしてください。


 ①7月 9日(水) 19:00~21:00 
   会議術セミナー


 ②7月23日(水) 19:00~21:00 
  昆虫などから学ぶ、人生をよりラクに生きるコツ


 ③8月24日(日) 10:30~14:30
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  大谷由里子と昆虫にふれよう!【 夏の昆虫採集 】




東京京橋昆虫館物語
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