第19回 ヘイケガニから学ぶ、『トライアンドエラーの大切さ』とは?【後編】
【 前編からの続きです 】
蟻田 「ヘイケガニの人面は、人が作ったでござる」
齊藤 「彫刻刀とかで削って作ったんですか?」
蟻田 「そんなわけなかろう!」
「むかしの人が、食用にするため、カニを捕る」
「たくさん捕れたカニのうち、人面模様のカニは、
気味が悪いので海に捨てたのじゃ」
「それを繰り返すと、カニの人面模様が
ますますくっきりしたでござる」
齊藤 「普通模様のカニは食べられて、数を減らしたのですね」
蟻田 「さよう」
「だから、ヘイケガニの人面模様は、
選択的に人間が作ってきたでござる」
「昆虫には、葉っぱそっくりの虫もいるでござろう」
「たとえば、ホレ、コノハムシはどうでござる?」
コノハムシの写真
(『海野和男のデジタル昆虫記』様のHPより)
齊藤 「ホント、葉っぱそっくりですね」
「何で、こんな葉っぱそっくりになれるんです?」
蟻田 「コノハムシも、ヘイケガニと同じように、『選択』が働いたでござる」
「大昔、コノハムシの仲間には、きっと大勢の仲間がいたでござる」
「それには、ハートの形をしたもの、青い色をしたもの、
甘い味がするものがいたかもしれん」
「でも、ハートの形をしたものや青い色のものは、目立ちやすい」
「じゃから目立つものは、鳥などの外敵に食われたのでござる」
齊藤 「じゃあ、生き残り続けたのは、葉っぱに近い形のものだったのですね」
蟻田 「さよう。じゃから、最初から葉っぱに似た形ではなかったのでござる」
「たくさんの色や形をしたがいた中で、
葉っぱに似たものが生き残っただけなのでござる」
齊藤 「そうなんですか。虫の意思で葉っぱに似たわけではなかったのですね」
蟻田 「これがダーウィンの言う、『自然選択説』でござる」
「お主が今日、ここに尋ねてきた時、最初に何と言った?」
齊藤 「たしか、『やる事なす事うまくいかない』と、言ってましたっけ」
蟻田 「仕事においても、『自然選択』が働いておると思わぬか?」
齊藤 「仕事も自然選択ですか?」
蟻田 「最初から、一発で仕事がうまくいくなんて、滅多にないという事でござる」
「山のようにトライアンドエラーを繰り返す事で、
ようやく自分流の成功の道筋が見えてくるのではないか?」
「どうせ、お主が言う、『やる事なす事うまくいかない』なんて、
大した挑戦の数ではあるまい」
「数回やってダメだった位で、絶望感を持つなど片腹おかしいでござる」
「拙者から見れば、お主の方が仕事をなめておる」
齊藤 「なるほどですね。すぐにうまくいかないのが当たり前なのに、
いつの間にか、すぐにうまくいく事が前提になっていたのですね」
蟻田 「うむ。 その原理原則的なものが見えてくると、ツマラン事に
おのれの感情を振り回されないですむのではないのかの」
齊藤 「そっか、人間はいつの間にか原則的なものを忘れるから、
必要以上に恐れとかがあるのですね」
蟻田 「さぁ、お主も気分直しにこれを持て」
齊藤 「え、何ですか?この網は??」
蟻田 「今から壇ノ浦(山口県)で、ヘイケガニを捕りにいくでござる」
齊藤 「遠すぎます!」 (#`Д´)
注意:ヘイケガニの人面模様は、自然にできたという説もあります
【 作成者 】
志縁塾 講師 齊藤 正明 (会議コンサルタント)
大学卒業後、水産分野の研究開発に従事。
その研究所は、所長の無理な指示で2割くらいの
社員が会社を休む環境であった。
齊藤自身も、マグロの鮮度保持剤を開発している時、
所長から、「お前は一度、マグロのすべてを知ってこい」
と言われ、マグロの遠洋漁業に出され、その後、
うつ状態で休職。
個人の能力が発揮できるよう、対等な話し合いの場を
作るため会議術(ファシリテーション)を学び、
独自の方法を開発。
現在、会議コンサルタントして活躍。
趣味の昆虫採集と、コミュニケーション術を併せた
コラム、東京京橋昆虫館物語を、ここに連載中。
ファシリテーター齊藤正明の公式サイトは、
ここから見られます。
【 近日行うセミナー 】
志縁塾で、近日行うセミナーについて、ご紹介いたします。
よろしければいらしてください。
①6月26日(木) 19:00~21:00
昆虫から学ぶ、人間関係をよくするコミュニケーションセミナーVol.3
②7月 9日(水) 19:00~21:00
会議術セミナー
◎告知
ラジオ出演します
番組名: 「OPEN SESAME!」
放送日: 6月19日(木)午前9時30分~9時50分
放送地域: FM青森、FM岩手、FM秋田、FM山形、福島FM、
FM新潟、FM富山、FM石川、FM福井、FM三重、
FM山陰、FM香川、FM徳島(全13局予定)
テーマは、「楽しい会議で会社を元気に!!」です。
よろしければお聞き下さい。


